ケイジャン料理とはどんな料理? フードマニア編集部がわかりやすく解説!

ケイジャン料理は、アメリカ南部のルイジアナ州ミシシッピ川周辺の郷土料理。

その限定された地域で生まれた料理について、また、よく比較されるクレオール料理との違いについて、フードマニア編集部がおいしくてためになる解説をします。

ケイジャンとはどんな意味

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ケイジャン(Cajun)は、カナダ南東部の旧フランス領アカディア(現在のノバスコシア周辺)が18世紀初頭にイギリス領になった折り、アカディアからミシシッピ川河口に移住したフランス系住民のこと。

そのフランス系住民の食文化と、黒人奴隷の食文化、スペイン人入植者の食文化が混ざり合うことによって生まれたのがケイジャン料理と言われています。

ケイジャン料理とはどんな料理

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ケイジャン料理の特徴は、米・豆類・セロリ・ピーマン・玉ネギ・トマトなどに、スパイスをきかせた料理が多いこと。代表的な料理にジャンバラヤ、ガンボがあります。

スパイスは、唐辛子、クミン、グローブ、コリアンダー、タイム、シナモン、オレガノ、ガーリックなどの複数のスパイスを調合したもので、「ケイジャンスパイス」という商品でアメリカ全土でも市販されています。

ケイジャン料理とクレオール料理の違いは

アメリカで生まれ、フランス料理の影響を受けて生まれた料理には、ケイジャン料理の他に、クレオール料理があります。

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ケイジャン料理は庶民の料理とされます。それに対して、クレオール料理は都会的な料理として親しまれています。この2つの料理の違いは「ルー」にあると言われます。

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クレオール料理のルーは「バター」と「小麦粉」から作られますが、ケイジャン料理は「ラードやオイル」と「小麦粉」で作られるのが特徴。また、クレオール料理にはトマトを沢山使うものが多く、ケイジャン料理にはトマトはあまり使われません。

ケイジャン料理の代表的なジャンバラヤとは

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「ジャンバラヤ」(Jambalaya)と聞くと、年配の方の中には、カーペンターズ(Carpenters)が1973年に発表した歌を思い出す人もいるのではないでしょうか。その歌詞に、Jambalaya and a crawfish pie And fillet gumbo(ジャンバラヤ クロウフィッシュパイ フィレ・カセンボ)という一節があります。

歌詞に登場するジャンバラヤもクロウフィッシュパイもフィレ・ガンボもケイジャン料理(クレオール料理)の代表的な料理です。

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まず、ジャンバラヤとは、ご飯料理。米や肉、野菜を炒め、調味料とスパイスを合わせて炊く、炊き込みご飯のような料理です。味付けにタバスコやチリソースなどを使用するため、スパイシーで辛みがあるのが特徴です。

ケイジャ料理の代表的なガンボとは

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「ガンボ」とはオクラのこと。ソーセージやチキン等の肉や、シーフード、野菜を煮込んだスープに、オクラを加えてとろみをつけるスープ料理です。

ケイジャン料理(クレオール料理)では、サッサフラスの葉を粉にしたものをフィレパウダー(filé powder)または「Gumbo File’」(ガンボ・フィレ)と呼び、このパウダーもガンボのとろみ付けに使われます。

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なお、オクラは英語の「okra」が語源。スペインやドイツ、オランダでも「okra」で通じるのです。

代表的なケイジャン料理、ケイジャンチキンとは

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ケイジャンチキンとは、鶏もも肉にスパイスをまぶして、オーブンで焼き上げて作ります。骨付きのもも肉で作れば、より本場の味に近いケイジャンチキンが楽しめます。ジューシーでスパイシーな味わいが堪能できる料理です。

ケイジャン料理は、ルイジアナ州に移住したフランス系住民の料理のこと!

ケイジャン料理は、アメリカのミシシッピ川流域に移住したフランス系住民の料理。ケイジャンスパイスというスパイシーな複合スパイスを使ったケイジャンチキン、オクラのスープのガンボ、炊き込みご飯のようなジャンバラヤが有名です。いろいろ食べてみてくださいね。

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