プラントベースミルク×SDGs

プラントベースミルクは一過性の流行ではなく、今や定着しはじめた食の選択肢のひとつ。ここでは、カフェ業界とSDGs、そしてプラントベースミルクとの関わりについて紹介。

プラントベースミルクとSDGs

近年、日本でもSDGsという言葉は、いろいろなシーンで使われているが、欧米諸国の状況に比べると発展途上であるといえる。
SDGsには17の目標が設定されており、その中でも、目標13「気候変動に具体的な対策を」は、プラントベースミルクとも関わりが深い。
畜産業の環境負荷問題へ関心が高まっている欧米では、牛乳を代替する存在(代替乳)としてのプラントベースミルクに注目が集まっている。
気候変動、地球温暖化の原因となる温室ガス排出は、牛乳とプラントベースミルクを比べると、牛乳の1/3程度。さらに生産に必要な水の量、土地の広さともに、牛乳に比べると少なくてすみ、環境負荷が低い傾向に
あるとされている。こうした点からもプラントベースミルクは環境への配慮があること、おいしくてヘルシーなどのメリットから、世界的に選ばれる動きがみられる。

カフェ業界とSDGsの関わり

日本でもSDGsの広がりを背景に、カフェ業界でも、フードロスや資材の削減、エコ素材の導入、プラントべースをコンセプトにした店など、すでにSDGsを意識した取り組みをはじめているコーヒーチェーンや企業、店も徐々には増えている。「ドトールコーヒーショップ」「コメダ珈琲」「小川珈琲」「上島珈琲店」…など、サステナブルな(持続可能な)未来のためにSDGsを支援しているコーヒーチェーンも少なくないが、カフェ業界全体でみると、SDGsへの取り組みは発展途上にある。

さらに長期的、地球規模の視点でみると、SDGsの採択が示すように、現在、世界的に影響を及ぼす環境変化や社会的問題が数多くある。このまま何も対策を講じず、地球環境に負荷を与えて続けていくと、世界的な食糧危機をはじめ様々な困難に陥る可能性が高い。そうなれば、カフェ業界としても営業を続けることができなくなる可能性がある。一見、関係がないようで、実はとても関わりが深い問題であり、未来を見据えて営業していくためには、持続可能な社会である必要があり、それぞれが自分事として身近な事例から取り組んでいくことが重要になる。

プラントベースミルクに比べて環境負荷が大きいと言われる牛乳だが、体づくりに必要なタンパク質、カルシウム、炭水化物(糖質)、脂質をバランスよく一度に摂れる「準完全栄養食品」といわれている。プラントベースミルクも牛乳も過度に依存するのではなく、バランスよくつきあっていくことが大切。

プラントベースミルクでSDGsに貢献

そういう視点でみると、環境負荷の少ないプラントベースミルクを導入することは、SDGsに貢献するアクションになる。プラントベースミルクは、比較的保存期間が長く、常温保存可能なものが多いため、フードロス軽減やエネルギー削減に貢献することができる。
今後は、プラントベースミルクも代替乳というイメージを超えて、おいしくてヘルシーなメニューの選択肢の一つとして提案できれば、より多くの人が選ぶことができるようになり、食の多様性に貢献することにもなる。さらに新規客を獲得するきっかけになり、ビジネスチャンスが広がるメリットもある。
SDGsを意識した取り組みを行うことは、対消費者だけでなく、働く人材を確保するきっかけにもなる。特にZ世代(*1)と呼ばれる若い世代は「SDGsネイティブ」と呼ばれ、環境問題や社会課題への問題意識が高い。
働くモチベーションとしても、社会貢献への意識が高いといわれている。SDGsへの取り組みを進めることは、こうした人材確保の点でも有効な取り組みになる。

*1: Z世代は「1990年半ば頃~2010年代生まれの世代」(諸説あり)で、今後の社会の担い手になる世代。Webメディアなどによる情報収集が得意、社会問題への関心が高い、「自分の価値観にあうかどうか」などを大事にするといった傾向があると言われる。

参考資料:プラントベースミルクメニューBOOK