ライスシャワーの由来とは?その歴史をフードマニア編集部が解説

結婚式で新郎新婦にお米をまくライスシャワー。結婚式で行うシャワー系の演出では最も歴史が長いと言われているお祝い方法の一つですが、どうしてお米をまくのか、いつごろからある文化なのか意外と知られていないのではないでしょうか。

ここでは様々なジャンルの本を出版しているフードマニア編集部がライスシャワーの由来や歴史を解説していきます!

古代ローマ発祥のライスシャワー!中世ヨーロッパで今の形式に

画像素材:写真AC

ライスシャワーの歴史は長く、もともとは紀元前の古代ローマにあった、“結婚式の日に新郎新婦に小麦を投げる”という風習がはじまりだとされています。

投げるものが小麦からお米へと変化した理由については諸説あります。一説によると、中世に入り農作が発展したことで小麦より多くの実りが期待できるお米が登場。これがきっかけでヨーロッパでは小麦の代わりにお米を投げるスタイルが定番となり、その文化が日本やアメリカなどに伝来されたとされています。

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その一方で、 「お米が主食の地域へ伝来した結果、小麦の代用として豊作の象徴であるお米が投げられるようになり、現在のライスシャワーへと変化していった」「中世ヨーロッパでは、小麦の代わりにオレンジやオリーブといった身をつける木々の花を投げていた」とする説もあり、定説はありません。

ライスシャワーは子孫繁栄や安泰した生活への願掛け

なぜ小麦やお米が投げられるのか。それは、その実りの良さから来た願掛けとされています。古くから小麦やお米は豊かな実りの象徴として扱われていたこともあり、結婚式の厄払いと同時に新郎新婦の生活がお米のように実り豊かなものになるように、という思いから生まれた風習だと考えられています。

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結ばれる2人が「子宝に恵まれますように」「食べ物やお金に困りませんように」という願いを込めて行われるライスシャワー。一粒から豊富な実りをもたらす小麦やお米のように、たくさんの恵みがありますようにという思いが込められているのです。

ライスシャワーの起源は古代ローマ!豊かな生活を願って行われた風習というのが一般的

古代ローマで発祥した際には、現在のようにお米ではなく小麦がまかれていたライスシャワー。農業の発展でより多くの収穫が期待できるお米が登場し、投げるものが変化していっても、子供や金銭、食べるものに困らず、恵まれた結婚生活を送ってほしいという参列者の願いは変わらずに生き続けているのです。

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※「「食」の雑学達人になる本」に掲載した内容を再編集しています