インドネシア、マレーシアで生まれた伝統料理ルンダンとは?作り方は?種類がある?フードマニア編集部が解説

ルンダンとは牛肉をココナッツミルクとたっぷりのスパイスでじっくり煮込んだ、伝統的な高級料理です。2011年のCNN調査で世界一の料理に選ばれました。そのルンダンについて、フードマニア編集部が、おいしくてためになる解説をします。

そもそもルンダンとは?

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ルンダンは、牛肉と10種類以上の香辛料を煮込んだ、スパイスのハーモニーと濃厚な味わいの料理。古代より香辛料貿易で栄えたインドネシア、マレーシアだからこそ、生まれた料理です。濃厚な味わいのルンダンはご飯との相性が抜群です。

ルンダンは、インドネシア料理

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ルンダンはインドネシア全土で見受けられますし、マレーシアでもよくみかけます。どちらが発祥かというと、厳密には、インドネシア料理ともマレーシア料理とも言えます。ルンダンは、ミナンカバウ族にルーツがあるからで、そのミナンカバウ族は、マレーシアにもインドネシアにも住んでいるのです。

ルンダンの作り方は

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ルンダンの材料は、牛ももブロック肉、玉ネギ、レモングラス、ショウガ、ニンニク、カシューナッツ、塩、コショウ、ココナッツミルク、水、サラダ油、コブミカンの葉。

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使うスパイスは、ターメリック、ナツメグ、チリパウダー、コリアンダーパウダー、カルダモンパウダー、シナモンパウダー。この中から好みのものを使います。

作り方は、まず、フードプロセッサーで玉ネギ、ショウガ、ニンニク、レモングラス、カシューナッツを入れて細かくします。
牛肉は食べやすい一口大に切ってから、塩、コショウをふる。鍋にサラダ油を入れて熱しペースト状にした香味野菜を入れて、弱めの中火で2分炒める。
牛肉、コブミカンの葉、好みのスパイスを加えて肉の色が変わるまで混ぜてから、ココナッツミルクの半量と水を加えて煮立たせ、ふたをして時々混ぜながら弱火で30分程度煮る。
残りのココナッツミルクと塩を加えて、弱めの中火で水分をとばしながら30分程度煮たら完成です。

インドネシア風ルンダンとマレーシア風ルンダンの違い

インドネシアとマレーシア、どちらの国でも愛されているルンダンですが、違いはあるのでしょうか。

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インドネシア風ルンダンの傾向では、ルンダンの本場、東スマトラのルンダンではココナッツミルクが黒くなり、汁気がなくなるまでじっくり煮込むのが特徴。8時間ほど煮込むこともあるそうです。

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マレーシア風ルンダンの傾向では、汁気を残すタイプのルンダンが比較的多いようです。汁気がなくなるまで煮込んだルンダンのように黒さがないので、黒糖やKerisik(ココナッツをすりおろして炒めたペースト)で黒味をつけることも多いとか。

また、インドカレーの影響を受け、シナモン、クミン、カルダモンなどのスパイスを使うこともあるそう。

インドネシア、マレーシアには様々なルンダンがある!

世界一の料理に選ばれたことがあるルンダンは、牛肉をスパイスやココナッツミルクと長く煮た料理のこと。インドネシア料理店やマレーシア料理店で出されているので、その「世界一のおいしさ」を味わってみてくださいね。

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