独自の味づくりに挑戦する「練り物」!自家製が付加価値に【おでん料理⑥】

ちくわやさつま揚げ、つみれなど、魚のすり身を原材料にした定番のおでんダネの「練り物」。練り物を取り扱う専門店から仕入れて提供するお店が多い中、店で手作りにすることで他店と差別化を図るお店もあります。家庭でも「練り物」は既製品を使うことがほとんどだと思います。そのため、「自家製」は外食で食べるおでんの「付加価値」になり、さらにお店の「名物おでん」としてアピールができます。

そうした独自の味づくりに挑戦する「練り物」の一部を紹介します。

「ちくわ」のちくわ/金沢・片町 ちくわ

自家製のちくわは、店名にもなっている同店の看板商品。スケトウダラの生のすり身を仕入れ、水だけを加えてフードプロセッサーで混ぜ合わせ、ステンレスの棒に巻き付ける。片栗粉は加えず、スチコンで蒸して固まるギリギリまで加水率を高めることで、既製品とはひと味違う柔らかさに。表面を香ばしく焼き上げ、おでん鍋に入れて提供。

猟師工房拓さんのマダコと紅生姜のさつま揚げ/さかなとおでん うおべぇ

オープン時から提供する地元・木更津の食材で作る自家製さつまあげ。タコ焼きをイメージしたさつま揚げとおでんだしを組み合わせ、明石焼きのように楽しんでもらう一品です。そのため、注文後、さつま揚げを素揚げして表面をカリッとさせてからおでんだしと合わせています。また、素揚げすることで紅生姜の辛味が和らぎ、男性、女性を問わず、人気を集める同店の名物おでんです。

海老とトウモロコシのつみれ/Lampada

季節の食材を使った自家製のつみれも名物おでんの一つ。写真はエビとトウモロコシの組み合わせ。自家製のエビのすり身とはんぺんと白身魚を合わせてベースの生地を作り、トウモロコシの実の部分を混ぜ込み、成形して白だしを加えた煮汁で加熱してつみれを作ります。ベースの生地に加えるエビをカニやタコにするなど、随時アレンジして楽しませています。

次回は創作「おでん料理」を紹介します。


【参考図書】

最新おでん料理 >>> MODERN ODEN

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