あんぽ柿とはどんなもの?干し柿との違いは?お宝食材探検隊がわかりやすく解説!

みなさんは「あんぽ柿」という干し柿をご存知でしょうか。一般的に干し柿と言うと、表面に白い粉がついた、シワシワとしたものを連想するかと思いますが、あんぽ柿はそれとは見た目も食感も大きく異なるものなのです!

この記事ではお宝食材探検隊が、あんぽ柿の特徴や、一般的な干し柿との違いについて解説していきます。

そもそもあんぽ柿とは?

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あんぽ柿とは、福島県伊達市の五十沢(いさざわ)という地域が発祥の、干し柿の一種です。干し柿らしいシワシワとした見た目に反し、中はゼリーのように水分を多く含んでいるのがあんぽ柿の最大の特徴。甘さが凝縮された果肉は柔らかく、しっとりとした食感が魅力です。

名前の由来は、皮を剥いた柿を天日干しにすることから。「天干し(あまぼし)柿」が変化して、「あんぽ柿」と呼ばれるようになったと言われています。名産地の福島県では、柿の収穫を終えた11月から2月にかけてつくられ、冬の風物詩になっているんですよ。

おやつとしてそのまま食べるのはもちろんのこと、「なます」や天ぷら、和え物に加えても美味しくいただくことができます。

干し柿との違いは?

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では一般的な干し柿との違いはどこにあるのでしょうか。
まず挙げられるのはその製造工程の違い。干し柿は通常、渋柿の皮を剥いて干すものですが、あんぽ柿は干す前に硫黄で燻蒸するという工程を挟みます。こうすることで、干してもあんぽ柿特有の綺麗なオレンジ色が残るのだとか。

また、一般的な干し柿に含まれる水分量が25~30%であるのに対して、あんぽ柿は水分を50%ほど残したセミドライの状態で仕上げられます。こうした製造工程の違いによって、あんぽ柿はジューシーさのある魅力的な食感になるんですよ。

ちなみに、硫黄は乾燥の過程で揮発するため、特に毒性はありません。

あんぽ柿とは硫黄で燻蒸した干し柿のこと!

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あんぽ柿も干し柿の一種ですが、その見た目や食感は大きく異なります。半分生のようなしっとりとした食感なので、干し柿が苦手な人でもあんぽ柿なら食べられるかもしれません。ぜひ今年の冬は美味しいあんぽ柿にトライしてみてはいかがでしょうか。

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