「にしんそば」とはどんなもの?発祥はどこ?和道一筋が徹底解説!
皆さんは「にしんそば」という料理をご存知でしょうか?その名の通りニシンを乗せたそばのことで、京都の名物料理として有名ですが、実は北海道でも食べられているんです。なぜ京都と北海道という遠く離れた場所で同じ料理が食べられているのでしょうか。そして発祥は京都と北海道のどちらなのでしょうか。
この記事では和道一筋が、「にしんそば」の特徴や歴史、発祥についてたっぷりと解説していきます。
そもそも「にしんそば」とは?
にしんそばとは、内臓や頭を取って干物にした「身欠きニシン」を甘辛く煮て、そばの上に乗せた料理です。
誕生したのは1882年のこと。
山に囲まれた盆地である京都は昔、その土地柄ゆえ新鮮な海鮮物が流通することが少なく、身欠きニシンのような保存のきく魚が多く食べられていました。朝廷への貢物も干物が主流だったんですよ。
そんな中、1861年創業の蕎麦屋『松葉』の二代目松野与三吉は試行錯誤を重ね、身欠きニシンとそばを組み合わせるという料理を完成させました。それを「にしんそば」として店で出すと、たちまち洛中洛外で人気の料理となったのです。
「にしんそば」は北海道発祥?
そんな京都の名物料理「にしんそば」ですが、実は北海道でも食べられているんです。
先ほどは京都発祥とご紹介しましたが、なぜ遠く離れた北海道で食べられているのでしょうか。
実は北海道ではもともと江戸後期からニシン漁が盛んに行われていました。保存がきく身欠きニシンが重宝されていたのは京都だけでなく、冷凍技術が未発達の江戸時代は全国で貴重な食料とされ、北海道から本州に船で運ばれていたのです。そのような経緯で、京都以外でも本州各地でニシン料理は食べられるようになっていきました。
そのため、にしんそばの発祥は京都ですが、ニシンの輸出元であった北海道でもにしんそばが食べられているのです。北海道のにしんそばは、ニシン漁が盛んだった江差町の綱元「横山」に伝わるレシピがルーツだと言われています。
京都のにしんそばは味付けが薄めで、対して北海道は味付けが濃いめという違いがありますよ。
にしんそばは京都発祥!
京都で生まれたにしんそば。京都の山に囲まれた土地柄や、当時冷凍技術が未発達だったことがこの料理の誕生の背景に関わっていたんですね。
にしんそばに使われる身欠きニシンは、もともとは北海道から輸入されていたもので、北海道でも京都とは少し違った味付けのにしんそばが食べられていました。
※画像はイメージです。
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