横手やきそばとは、どんな焼きそばか。

3大焼きそばの街の一つ、秋田県横手市は、旧市内と平鹿郡の人口が5万人ほどだった昭和42年ごろに焼きそば店が70~80店もあったとのことです。平成13年7月に「横手やきそば暖簾会」が立ち上がった、そのずいぶん前から焼きそばでにぎわっていた街です。

 

キクラゲだけ焼きそば。ビールのつまみに塩味でよく作ります。(by焼きそバリスタ)

紅生姜ではなく福神漬けがそえられる。

横手やきそばの特徴の1つは、福神漬けが添えられることです。紅生姜ではなく、福神漬けです。

 これは、ある店が紅生姜を切らしてしまい、たまたま同じ赤色の福神漬けを添えたところ、意外に焼きそばに合うということで広まり、横手の街の焼きそば店に定着したと言われています。

目玉焼きがのるのは、ごちそうの証!?

 目玉焼きがのるのも、横手やきそばの特徴。比較的甘口のソースを合わせる横手やきそばに、目玉焼きはよく合います(福神漬けが合う理由も、この甘口ソースに)。目玉焼きは片面焼きなので、黄身をくずすと、とろりと黄身が流れて麺にからみ、味変になります。

 もともと、横手やきそばも、具材はキャベツだけだったので、目玉焼きがのる現在のスタイルは、生活が豊かになった証であり、焼きそばをごちそうにしようとした横手市民に焼きそば愛の現れでもあります。

「全国縦断 名物焼そばの本」(旭屋出版MOOK)より

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焼きそバリスタ
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日本には旨い焼きそばがこんなにある!全国を縦断しながら名物焼きそばを食べ歩いたワタシが、焼きそばの魅力をひたすら紹介していきます。
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