宇都宮餃子の歴史

餃子の町を宣言している町は現在、全国にありますが、その元祖と言えるのが宇都宮です。一世帯当たりの餃子の年間購入額が日本一であることを宇都宮市が発表したのは平成2年。その後、日本一でなくなったとか、他県にも「餃子の町」を宣言する町が出てきましたが…。いまだに餃子マップを片手に餃子を食べ歩く韓国客が目出ち、またお土産品としての餃子の種類が実に豊富にそろった宇都宮はまさに「餃子の町」です。「安くてうまい庶民の味・餃子」が町の隅々まで浸透している町と言えます。

老舗の「宇都宮みんみん」の前身は栄養食品店

「宇都宮みんみん」は宇都宮の餃子を語るときに欠かせない存在になっている老舗。県内に10店舗を構える有名店です。同店は、伊藤信夫前社長の義母にあたる鹿妻三子さんが昭和33年に始められました。義父は国鉄職員をされており昭和14年に北京に派遣されたといいます。その北京・王府井での生活で餃子の作り方を教えてもらったそうです。

終戦後、宇都宮に戻って義母は「ハウザー」という屋号の栄養食品のお店を始めたそうですがこのお店の売り上げが、かんばしくなかったので餃子と老酒を出すことに。これが評判になって「みんみん」という屋号で開業したのが33年。その後、平成18年に「宇都宮みんみん」に変更。

一説によると、宇都宮には中国北東部に進出した日本軍師団の駐屯地があり、その師団員が戦後、宇都宮に戻ってきたという。その人達に餃子は大評判で広まったとされています。

「宇都宮餃子会」は日本で唯一の餃子の共同組合

JR宇都宮駅の前に建てられている「餃子像」は平成6年にテレビ番組の企画で建てられました。その前の年には宇都宮餃子会が発足。平成13年には宇都宮餃子会は協同組合として認可されました。餃子を通じて地域文化と餃子文化の普及復興を目指す、日本で唯一の餃子の協同組合です。

■参考資料:「餃子の探求」(旭屋出版)

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