エスプーマとはどんなもの?ふれんちハンターが分かりやすく解説
フランス料理によく使用される泡状のソース「エスプーマ」。味は変わらないのに何故わざわざ泡立てるのか、何故どこのレストランも採用しているのか気になったことはありませんか?
ここではエスプーマの特徴や用途について、ふれんちハンターが解説していきます。エスプーマを知るとフランス料理への理解がより深まりますよ。
エスプーマとは?
そもそもエスプーマとはフランス料理などで用いられる泡状のソースのことで、スペイン語が語源になっている言葉です。
メレンゲともクリームとも違った舌触りで、泡立て具合によって半液体状であったり、形を保ったムース状であったりとさまざま。空気のように軽い泡が特徴で、多くの料理人がこのエスプーマを採用しています。
エスプーマの作り方
もちろん普通に混ぜただけではこのような泡は生まれません。エスプーマを作るにはボトル状の専用の器械が必要になります。このボトルの中に食材と亜酸化窒素を注入し、ホイップクリームの要領で噴出すると、あの独特の軽くて舌触りのいい泡ができるのです。
エスプーマというと高級なイメージがありますが、スターバックスでもホイップクリームを絞る際、このエスプーマの専用器械が使用されています。料理人でなくとも簡単に扱うことができるのが魅力です。
泡状にする意味とは?
ではなぜそもそも泡状にする意味があるのか。理由はいくつかありますが、まず1つ挙げられるのがその他にはない食感が出る面白さです。
特にムースのようにある程度の固さがある泡であれば、口に入れた時に弾ける独特の感覚や、滑らかな舌触りが料理のアクセントになります。
また液体状に比べて保形性があるので盛り付けの幅が広がるのも大きなメリット。例えば「パンの上に盛り付けたいけどソースだとすぐ染み込んでしまう」といった場合でも、エスプーマであればすぐには溶け出さないですし、ぴったりの手法であると言えます。
さまざまなエスプーマ
なんとなく洋風なイメージがあるエスプーマですが、泡の発想は日本料理でも見られます。例えば泡醬油は、衣服を汚す心配がない醤油として日本の食文化に根付いていますし、液体状の醤油で食べるよりも特別感が出ますよね。
今でこそ当たり前のように見かけるようになったエスプーマですが、一大ブームが起きた90年代には、すべてのお皿にエスプーマを採用するお店もあったほど衝撃的な手法だったと言います。
エスプーマの盛り付けのこだわりに注目してみたい!
普段あまり料理の盛り付けをじっくり見ることはないかもしれませんが、エスプーマを含めて注目すると料理人のこだわりが見えてよりフレンチを楽しめますよ。
※写真はイメージです