焼きそばソースが誕生する前は、どうしていたか。

ウスターソースを、焼きそばに合う味、麺にからむ粘度にしたのが焼きそばソースです。昭和50年代以降に、スーパーでも並ぶようになりました。
では、焼きそばソースが誕生する前、プロは、どのようなソースを使っていたのでしょうか。
プロも、焼きそばの味付けは、ウスターソース
焼きそば専門店では、いま、店のオリジナルソースをメーカーに仕様書発注して使っているところもあります。それくらい、ソースは、焼きそばの味のかなめです。市販のウスターソースを使うだけでは、店の個性的な味は、なかなか出せません。
そこで、焼きそばソースという商品がなかった時代、プロは、どのように店の味を創り出していたのでしょうか。それは、市販のウスターソースを使いながら、麺を炒めてほぐすときに、鶏ガラスープを使ったり、数種類のウスターソースをブレンドしたり、ウスターソースにスパイスを配合して使っていました。焼きそば専門店では、いまも、独自のブレンドをしたウスターソースを店の味にしている店は多いそうです。
焼きそばソースは、2度焼きがコツ
焼きそばソースは、麺にらみやすいように、粘度があるの特徴でもある。ただ、それだけに長く炒めると焦げやすい。
そこで、2度焼きするといいという。まず、焼きそばソースに水を少し加えたもので麺をほぐしながら炒める。水分が飛んだところで、焼きそばソースで味付けする。こうすることで、焼きそばソースの風味が麺によくのります。
粉末の焼きそばソースの場合も同様で、蒸し麺にスープや出汁、日本酒を水で薄めたものを少しかけてほぐし炒め、麺がほぐれたら粉末ソースをかけると、ソースの風味よくでき上ります。
そう考えると、お祭りの屋台の焼きそばは、鉄板の隅に、ほぐされた麺が山盛りになっていて、注文ごとに、その山から麺をとって炒めてソースで味付けしています。屋台の焼きそばが旨い理由も「2度焼き」にありそうですね。
「全国縦断 名物焼そばの本」(旭屋出版MOOK)より
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日本には旨い焼きそばがこんなにある!全国を縦断しながら名物焼きそばを食べ歩いたワタシが、焼きそばの魅力をひたすら紹介していきます。
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